「初めての九州場所遠征、せっかくなら千秋楽の優勝パレードまで見て帰りたい。でも、パレードは何時から始まるんだろう？ 帰りの飛行機に間に合うかな？」
そんな不安を抱えながら、旅行の計画を立てている方も多いのではないでしょうか。特に福岡は、東京の両国国技館とは勝手が違うため、事前の情報収集が成否を分けます。
結論からお伝えします。2025年の大相撲九州場所千秋楽は11月23日（日）。優勝パレードは18時30分頃に開始し、19時00分頃には終了します。
そして、ここからが重要です。実は福岡のパレードは、多くの人がイメージする「沿道」ではなく、「福岡国際センターの正面玄関前」で見るのが唯一の正解なのです。
この記事では、年間60日を現地観戦に費やす私が、一番いい場所でパレードを見て、混雑に巻き込まれず20時台のフライトに確実に間に合わせる「遠征組のための完璧なスケジュール」を公開します。
[著者情報]
👤 この記事を書いた人：遠征相撲ライター・松田
肩書き: 年間60日を現地観戦に費やす「相撲トラベラー」 専門領域: 大相撲の現地観戦ガイド、遠征計画の最適化、会場周辺のロジスティクス 実績: 全6場所の観戦歴15年。特に地方場所（大阪・名古屋・福岡）の「土地勘がない人向け」の攻略情報に定評がある。
【2025年版】九州場所千秋楽パレードの開始時間とタイムスケジュール
まずは、遠征計画の要となる「時間」について解説します。2025年のカレンダーに基づいた正確なスケジュールを把握することで、当日の動きを具体的にイメージできるようになります。
大相撲の日程は原則として決まっており、2025年11月場所（九州場所）の千秋楽は、11月23日（日）となります。この日の夕方、優勝力士が決まり、表彰式を経てパレードが行われます。
過去のデータと当日の進行に基づくと、優勝パレードの開始時間は18時30分頃となるのが通例です。これは、17時30分頃から始まる表彰式が約1時間続くためです。優勝パレードというイベントは、表彰式の進行状況に大きく左右されるため、開始時間は多少前後する可能性がありますが、18時30分を目安に行動すれば間違いありません。
以下に、当日の理想的なタイムスケジュールをまとめました。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: パレードを最前列で見たいなら、「内閣総理大臣杯」の授与が終わったあたり（18時15分頃）で席を立つ勇気を持ってください。
なぜなら、多くの観客は表彰式を最後まで見てから移動しようとしますが、それでは遅いからです。私が過去に失敗した時は、表彰式終了後に外に出たらすでに人垣ができていて、力士の頭すら見えませんでした。表彰式のクライマックスを見送る決断こそが、パレードの特等席を確保する鍵となります。
「沿道」は間違い？福岡国際センターでパレードを見る「唯一の正解ルート」
次に、多くの人が勘違いしてしまう「場所」についてお話しします。ここが、東京での観戦経験がある人ほど陥りやすい罠です。
東京の両国国技館と福岡国際センターでは、パレードの規模とルートが全く異なります。両国国技館でのパレードは「国技館通り」という広い公道を長く走りますが、福岡国際センターでのパレードは、公道をほとんど走りません。
福岡国際センターは港湾地区に位置しており、パレードは「福岡国際センターの正面玄関前」を出発し、敷地内を回ってすぐに一般道へ合流し、そのまま高速道路方面へ消えていくという非常に短いルートを辿ります。
つまり、「沿道で待っていればそのうち来るだろう」と思って道路脇で待機していても、車列は一瞬で通り過ぎてしまうか、そもそも見えない場所を通ってしまうのです。
したがって、福岡国際センターの正面玄関前こそが、パレードの始点であり、かつ最大の観覧スポット（包含関係）となります。ここであれば、優勝力士がオープンカーに乗り込む瞬間、賜杯を掲げる様子、そして出発の瞬間を間近で見ることができます。
パレード終了後、タクシー難民にならずに福岡空港へ向かう「脱出の裏技」
無事にパレードを見届けた後、最後に待ち受けているのが「帰りの移動」という課題です。特に20時台のフライトを予約している場合、ここでのタイムロスは致命的になります。
ここで覚えておいていただきたいのは、「パレード終了」という事象と「タクシー確保」という行動の間には、大きな障壁があるということです。イベント終了直後の福岡国際センター前は、交通規制や混雑のため、タクシーが捕まらないどころか、配車アプリも機能しないことがほとんどです。
そこで、私が実践している「脱出の裏技」をご紹介します。それは、福岡国際センターの前で待つのではなく、徒歩で近隣施設の「福岡国際会議場」または「福岡サンパレス」まで移動してからタクシーを拾うという方法です。
わずか徒歩5分程度の移動ですが、これだけでタクシーの捕まりやすさが劇的に変わります。
このルートを使えば、19時15分頃にはタクシーに乗車でき、都市高速を使えば19時40分頃には福岡空港に到着できます。これなら、20時30分発のフライトにも余裕を持って間に合います。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: もしタクシーが見つからなければ、迷わず「臨時バス」の列に並んでください。
なぜなら、千秋楽は博多駅や天神行きの臨時バスが増発されており、タクシーを探して歩き回るよりも、バスに乗って博多駅まで出てしまい、そこから地下鉄で空港へ向かう方が確実な場合があるからです。「タクシーがダメならバス」という二段構えの計画が、心の余裕を生みます。
よくある質問（雨天時・チケットなし・穴場）
最後に、遠征計画を立てる際によくある細かい疑問について、Q&A形式でお答えします。
Q. 雨が降ったらパレードはどうなりますか？
A. 雨天の場合、屋外でのパレードは中止となり、福岡国際センターの館内（土俵周り）でのパレードに変更される可能性が高いです。この場合、チケットを持っていないとパレードを見ることはできません。天候が怪しい場合は、雨具の準備だけでなく「見られない可能性」も覚悟しておく必要があります。
Q. 千秋楽のチケットがなくてもパレードは見られますか？
A. はい、屋外で行われる場合は見られます。今回ご紹介した「福岡国際センターの正面玄関前」は敷地内のオープンスペースですので、チケットがない方でも立ち入って観覧することが可能です。ただし、良い場所は早い時間から埋まりますのでご注意ください。
Q. 玄関前以外に穴場スポットはありますか？
A. 正直に申し上げますと、福岡に関しては「玄関前」一択です。先述の通りパレードルートが非常に短いため、少し離れると全く見えなくなります。「穴場を探して裏手に回る」といった行動は、かえって失敗の原因になりますのでおすすめしません。
まとめ
初めての九州場所遠征、不安は解消されましたでしょうか？ 今回のポイントをもう一度おさらいします。
- 日程と時間: 2025年11月23日（日）、パレードは18時30分開始。
- 場所: 沿道ではなく「福岡国際センター正面玄関前」を確保する。
- 移動: 終了後はセンター前で待たず、「サンパレス」まで歩いてタクシーを拾う。
この3つの鉄則さえ守れば、優勝力士の晴れ姿をしっかりと目に焼き付け、余裕を持って帰路につくことができます。
あなたの初めての福岡遠征が、最高の思い出になることを心から願っています。さあ、まずはカレンダーに日程を登録し、早めに航空券をチェックしておきましょう！
